どんな名馬であっても、馬齢からくる衰えというものはあります。
まあ、高知で活躍したサクラシャイニーとか、今も現役のサクラレグナムとか、例外的な馬もいますが、やっぱり加齢が競走能力に与える影響は少なくありません。
衰えが見られるようになった馬には、引き際が待っています。
どのような引き際になるのか、馬自身は決めることができません。
人間が決めることになります。
衰えはあるけれど、余力を残してレースを去るのか。
あるいは、ボロボロになるまでレースを使うのか。
馬はしゃべることができませんので、人間が判断するしかないのです。
今回予想する名古屋の重賞、第25回名港盃には、僕が地方競馬に目覚めるきっかけを作ってくれた、とっても思い入れのある馬が出走します。
名古屋の雄・カツゲキキトキトです。
彼には本当に多くのことを教えてもらったなと思っています。
地方、それも南関や園田ではなく、名古屋生え抜きの馬でも、中央馬と互角に渡り合えること。
どんなに馬が強くても、騎手が弱気では勝てないということ。
どんなにタフな馬でも、一度調子を崩すとなかなか勝てなくなるということ。
それでも粘り強く耐えていれば、また勝つことができるということ。
どれもこれも、カツゲキキトキトを応援してきたからこそわかったことで、それはそのまま地方競馬の魅力でもあることを実感しています。
思えば、カツゲキキトキトとの出会いはひょんなことでした。
確か、インフルエンザか何かで会社を休んでいて、
でも体調が戻ってきて、
家にいて暇で、
競馬でも見るかと思ったんですが、平日で、
平日に競馬なんてやってないけど、地方でも見てみるかと思って楽天競馬のLIVEを見たら、東海菊花賞というレースをやっていたんですよね。
そこに出てきて、圧倒的な強さで勝ったのがカツゲキキトキト。
忘れもしない、2016年11月17日のことです。
500キロ超の雄大かつ雰囲気のある馬で、名前の独特さもあいまって、一気に引き込まれました。
それから、netkeibaではじめてお気に入り馬として登録して、彼の出るレースはほぼ全部見てきたと思います。
カツゲキキトキトは、2019年の9月、金沢のイヌワシ賞に出走しました。
圧倒的な1番人気(単勝1.5倍)に推されていたんですが、まさかの3着。
そしてそこからまさかの1年間休養。
その間にコロナ禍がはじまりました。
ただ、1年休んでも帰ってきたカツゲキキトキトは、今年の1月に待望の復帰後初勝利。
それもマイル争覇という重賞での勝利でした。
ところが、そこから梅見月杯の取消があって、4戦レースを消化するも惨敗続き。
もう、あの強いカツゲキキトキトは見られないんじゃないかと、正直思っているところで、今回、名港盃にカツゲキキトキトは出走します。
今回のメンバーを見る限り、絶対能力的なものを比較するのであれば、カツゲキキトキトが断然。
2枚も3枚も4枚も5枚も上です。
でも、正直ここ4走の走りを見ると、往時の力を発揮するのは難しいのではないかと思っています。
ただ、ごくわずかながら、カツゲキキトキトが勝つ、あるいは馬券内に入る要素があるとすれば、それは馬体重。
この馬を長く応援してきたからこそわかるんですが、今の馬体重=530キロ前後は重すぎると思います。
530キロ以上でも、勝った実績はあります。
ただ、やはりこの馬のベストは510キロ前後。
最近顕著になっているズブさも、馬体が重いところからきているのではないかとみています。
せめて、520キロは切ってほしい。
少しシャープになった状態で、もう一度この馬の雄姿を見てみたい、と思います。
・・・ということで、非常に前置きが長くなりました。
前置きというか、もうすでに予想に入ってしまっていますね。
大変失礼しました。
名港盃の距離は1900m。
1着賞金は400万円です。
出走は10頭。
それでは名古屋1900mの傾向から分析しましょう。
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