クラシック3冠というと、中央競馬では、皐月賞・ダービー・菊花賞ですね。
地方競馬でも各地にクラシック競走があります。
(ない競馬場もありますが・・・)
南関でいえば、牡馬は羽田盃・東京ダービー・ジャパンダートダービー。
牝馬は桜花賞・東京プリンセス賞・関東オークス。
このレース体系、昔から結構不満があります。
牝馬はいいんです。
問題は牡馬。
全部、大井じゃないですか。
しかも距離が1800m、2000m、2000m。
同じようなコースでレースして3冠って言われても、なんかイマイチ、ピンと来ないというか、ありがたみがない気がするんですよね。
やっぱり中央競馬みたいに、2000m・2400m・3000mくらいやってほしいですし、イギリスの3冠レースのように、1600m・2400m・3000mくらいの極端な距離の違いをつけてもいいですね。
そして、せっかく4場あるんですから、南関の4場に舞台を散らしてほしいものです。
たとえば、1冠目は川崎のクラウンカップ(1600m)、2冠目は東京ダービー(大井2000m)、3冠目は船橋の2400mあたりでどうでしょうかね?
好メンバーが揃った羽田盃
さて、そんな提案はしつつ、羽田盃の予想です。
例年、羽田盃って好メンバーが揃うのですが、今年も好メンバーが揃い、激戦必至です。
なんていったって、賞金が3,500万円ですからね。
地方でダートグレードレースじゃないレースでこれくらいもらえれば、中央から転入してきたくなる気持ちもわかります。
ただ、個人的には地方生え抜きの馬に頑張ってもらいたいなぁ、と思います。
今回の出走は11頭。
出馬表はこちら。
舞台となる大井1800mについては、以下の記事で分析を行っていますので、ご参照ください。

それでは、参考レースを見ていくことにしましょう。
参考レース
クラウンカップ(4/15 川崎1600m)
ウタマロが快勝したこのレース。
展開の助けもあったとは思いますが、なかなかの好メンバー相手にこのパフォーマンス。
ただ、今回は出走しないんですね・・・。
1番人気に推されていたグリーンロードは久々のレースだったことが影響したような様子でした。
一度叩かれれば、また違ってくるかもしれません。
ただ、あまりいい負け方ではなかったなあ、という印象も同時に持ちました。
京浜盃(3/18 大井1700m)
ブラヴールは、クラシックトライアルを勝っているのに、なんで京浜盃に出てくるのか不思議でした。
陣営の思惑を変に深読みしてしまって、馬券からは外してしまったのですが、そんな僕をあざ笑うかのような快勝でした。
こちらもウタマロ同様、メキメキと力をつけてきている印象です。
一方、全日本2歳優駿を制したヴァケーションはどうしたのでしょうか。
いいところなしの5着でした。
叩きだったと考えれば、そこまで悲観する必要はないかと思いますが、力強さに欠ける負け方が気になります。
そして今回の鞍上は、吉原寛人騎手から御神本訓史騎手に乗り替わり。
うーん、今回の羽田盃、このヴァケーションの取捨選択が攻略のカギになりそうです。
クラシックトライアル(2/27 大井1800m)
ブラヴールの見事な末脚でしたね。
それまでは勝ちきれないレースが続いていたのですが、大井コースに転じて、このレースと、その次の京浜盃と連勝。
今回も大井コース。
当然のごとく、押さえておかないといけない一頭ですね。
そして、このクラシックトライアルで2着だったデスティネがブルーバードカップで1着。
レースレベルとしても高かったことを証明しています。
雲取賞(2/6 大井1800m)
ゴールドホイヤー、なんというか、とてもソツのない競馬をする馬ですね。
馬がソツなくというか、吉原寛人騎手が上手く乗っているんでしょうが、吉原騎手の指示通りにちゃんと動けている操縦性の高さがこの馬のいいところなのかもしれません。
ただ、今回はレース間隔がけっこう開きました。
鞍上も山崎誠士騎手に乗り替わります。
山崎誠士騎手の2019年の南関4場における勝率・連対率・複勝率を見ると、
勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
浦和 | 8.0% | 23.0% | 39.7% |
川崎 | 13.8% | 30.8% | 44.2% |
船橋 | 7.6% | 21.1% | 30.3% |
大井 | 6.3% | 13.3% | 19.0% |
と、大井の成績がずば抜けて悪いんですよね。
どういうレース運びをするのか、注目です。
ニューイヤーカップ(1/15 浦和1600m)
このレースを見てしまうと、羽田盃はグリーンロードで決まりだろう!と思えてしまうのですが、そうはいかないところに今の南関の層の厚さがあります。
グリーンロードは一度叩かれて、このときのようなパフォーマンスをできる状態に戻ってきているかどうかがカギになりそうです。
能力を発揮できる状態にあれば、間違いなく上位争いに食い込んでくる一頭です。
羽田盃の推奨馬
少頭数ですが、高いレベルで実力伯仲。
非常に難解なレースになりそうです。
攻略のカギを握るのは2つ。
展開と、それに紐づく、トライアルで凡走した実績馬の取捨選択です。
展開面
逃げそうなグリーンロード、そしてファルコンウイングが7枠で同枠に入りました。
おそらくですが、ファルコンウイングがハナを切るでしょうね。
グリーンロードが譲らずハナを主張するならば、ペースは速くなるでしょう。
ただ、森泰斗騎手がそんな競馬を選択するでしょうか。
おそらくファルコンウイングを前に行かせて、2番手を狙いに行くのではないでしょうか。
そうなると、ペースはそこまで速くならず、ミドルペースでしょうね。
続くのはファンシーアップ、ドイテーあたり。
後ろから行くだろうブラヴールはよいとして、ヴァケーション、ゴールドホイヤーがどこから行くか。
ゴールドホイヤーは中団より前めにつける競馬で結果を残していますから、山崎騎手もそれを狙いにいくでしょう。
問題はヴァケーション。
最近の御神本騎手を見ていると、末脚にかける競馬、すなわち、差し・追い込みの競馬をすることが多くなっている気がします。
特に、ずっと自分が乗ってきた馬ではなく、乗り替わりで騎乗する馬でそんな競馬をします。
その馬が先行脚質の馬であっても、です。
ヴァケーションは先行脚質というほどの馬ではありませんが、最近の御神本騎手の騎乗傾向からすると、おそらく後ろから行くはず。
ブラヴールとの末脚勝負に持ち込むんじゃないですかね。
あとは、前に行くグリーンロードやゴールドホイヤーに届くかどうか。
こんな展開の競馬になるのではないかと見立てました。
トライアルで凡走した馬の取捨選択
さて、そんな展開が予想される中、注目したいのはトライアルで凡走した馬の取捨選択。
具体的にはグリーンロードとヴァケーションです。
まず、グリーンロード。
いったい何がダメだったのでしょうか。
久々のレースだったからでしょうか。
逃げられなかったからでしょうか。
斤量でしょうか。
どれも正解のように思えて、実のところはわかりません。
ただひとつ言えることは、前走の凡走を受けての今回の条件、すなわち大井1800mが、グリーンロードにとってプラスに作用する条件ではない、ということ。
1800mという距離は初めて。
同枠に同型の逃げ馬。
先行馬にとって苦しい長い直線。
叩かれて調子は上向きかもしれませんが、与えられた条件がいい条件でないことは明らかです。
次にヴァケーション。
この馬、6戦4勝の馬なのですが、4勝はすべて左回り。
右回り=大井コースは前走を含めて勝ち星がありません。
うーん、これは大きな不安要素です。
今週は月曜日こそ天気が悪そうなものの、火曜日・水曜日と晴れ予報。
おそらく良馬場で羽田盃は行われることになるでしょう。
そうなると、渋った馬場でしか結果を残していないという点も気になります。
羽田盃の推奨馬
ということで、長々と分析してきましたが、今年の羽田盃で推奨したいのは、
②ブラヴール
です。
ゴールドホイヤーとどちらにするか悩みましたが、最後は鞍上の信頼感で決めました。
ブラヴールは本橋孝太騎手とコンビを組んで[2.2.0.0]とパーフェクト連対。
右回りは2戦2勝。
良馬場の大井1800mでも勝利を挙げており、不安要素が見当たりません。
強いて言えば、ドスローになるような展開になった場合が不安要素ではありますが、強力な先行馬が複数いますので、そうはならないでしょう。
セレン×チャームアスリープのザ・南関血統が羽田盃を制す。
無観客が続く南関に、そんな明るい話題を届けてくれるのではないでしょうか。
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