クラシックレースがはじまると言われ始めるのが、世代のレベル。
今年は、中央競馬は牡馬・牝馬ともにレベルが高いなぁ、という印象。
南関も、牡馬・牝馬ともに高いレベルにあると感じています。
東海地区や兵庫はやや落ちるかぁ。
高知や門別、佐賀は正直よくわかりません。
各地のダービーが行われる時期くらいになってくると、だいぶ見えてくるんですがね。
南関牝馬2冠目・東京プリンセス賞
さて、今回予想するのは大井の火曜日のメインレース。
第34回東京プリンセス賞(SI)です。
1着賞金は2,000万円と高額の1800m戦。
出走は16頭。
出馬表はこちら。
いいメンバーですねぇ。
実にいいメンバーです。
早速、分析していくことにしましょう。
大井1800mの傾向
さて、東京プリンセス賞の舞台となる大井1800m。
4/7に同じ大井1800mで行われたブリリアントカップの予想の際に、最新データを用いて分析を加えています。
大井1800mの傾向はその記事を参照していただければと思います。

参考レース
桜花賞(3/25 浦和1600m)
圧倒的な人気を背負っていたのはレイチェルウーズ。
道中は5番手あたりのインを追走します。
ところが、浦和のしかけどころである3コーナー手前で、外から来たブロンディーヴァにフタをされる格好に。
ブロンディーヴァが後退して外が空いた時には時すでに遅し。
前々で競馬を進めていたアクアルーブルが粘るテーオーブルベリーを差し切って1冠目を制しました。
さあ、このレースをどう分析するかが、今回の東京プリンセス賞の予想において一番重要な要素でしょう。
アクアリーブルは最後の伸び脚を見ると、なかなか迫力のある走りをする馬ですね。
ただ、山本聡哉騎手の好騎乗で導かれた、という点は否めません。
馬の力を100%発揮できての勝利。
一方でレイチェルウーズは明らかに消化不良の一戦。
浦和1600mと大井1800mという、まったく真逆と言ってもいい条件になります。
桜花賞の結果を素直に信じると痛い目に遭いそうな気がします。
ただ、ひとつ言えることは、2着のテーオーブルベリーは、相手なりに走るということ。
安定感で行けば、この馬が一番安定している気がします。
ユングフラウ賞(2/19 浦和1400m)
レイチェルウーズが制したこの一戦。
このレースをよく見ると、本田正重騎手は桜花賞と同じようなレース運びをしているんですよね。
ユングフラウ賞のときは、3~4コーナーで上手く外に持ち出せたのですが、桜花賞ではそれができなかった。
桜花賞でのレイチェルウーズの敗因は、このレース運びが上手くいったか、いかなかったかに尽きると思います。
対照的に、桜花賞の時とは違うレースぶりをしているのが2着のアクアリーブル。
道中後方を進み、3コーナー手前でマクリ気味に進出。
4コーナーではインからアウトにコースを変えて力強く伸びてきたアクアリーブル。
でも結局レイチェルウーズに届かなかったわけです。
それで山本聡哉騎手は、本番の桜花賞で積極的なレース運びに切り替えたのでしょうね。
長年競馬を見ていると、こういう騎手や陣営が描くレースプランが、大きなレースになればレースになるほど、明暗を分ける結果になる光景をしばしば見かけます。
’20桃花賞(1/21 大井1600m)
うーん、このレースを見ると、カラースキームは相当強いんじゃないかと思えてきますね。
けっこう道中も後ろからつつかれる展開で、厳しいレースだったと思います。
にもかかわらず、競ってきたエンジェルパイロを振り切って突き放すという強い競馬。
この競馬を再現できるならば、本番の東京プリンセス賞でも上位争いは間違いないでしょう。
また、このレース3着がアクアリーブルなんですよね。
この時点でのアクアリーブルの成長度がいかほどだったか、というのはありますが、同じ成長曲線を描いていると仮定すると、桜花賞馬・アクアリーブルは、カラースキームに遠く及ばないということになってしまいます。
東京2歳優駿牝馬(12/31 大井1600m)
うーん、このレースを見ると、やっぱりレイチェルウーズは長くいい脚を使う馬ですね。
したがって、浦和のような小回りで直線も短いコースよりは、大井のような広くて直線が長いコースの方が向いているのは明らかです。
この東京2歳優駿牝馬が行われた大井1600mは内回りコース。
大井にしてはコーナーがきつく、直線も短いコースです。
したがって、直線が長い大井1800mに舞台を移す東京プリンセス賞がレイチェルウーズに向いていることは明らかです。
東京プリンセス賞の推奨馬
桜花賞馬・アクアリーブルの取捨選択がひとつのカギになるでしょう。
この馬、いつも堅実な走りをする馬ですが、人気にならないんですよね。
血統背景的にももっと人気になって不思議ではない馬なんですが・・・。
ただ、桜花賞を制して臨む今回は、ある程度人気になるでしょうね。
そのうえでの取捨選択なんですが、今回は矢野貴之騎手に乗り替わり。
矢野騎手自身はアクアリーブルに騎乗経験があるとはいえ、桜花賞の好走は山本聡哉騎手の好判断が要因の一つであることは明らか。
山本聡哉騎手続投ならアクアリーブルを推していましたが、乗り替わりはちょっと不安です。
そして、距離・コースが違うとはいえ、アクアリーブルを’20桃花賞でちぎったカラースキーム。
成長力がありそうで、今後が楽しみな一頭です。
ただ、今回は久々のレース。
そして、スピードまかせの逃げはどこまで通用するのでしょうか。
大井1600mならまだしも、直線が長い1800mですからね。
こちらも吉原寛人騎手から乗り替わりで本橋孝太騎手。
アクアリーブルの矢野貴之騎手にしろ、カラースキームの本橋孝太騎手にしろ、南関を代表する騎手で、決して下手とかそういうことはないんですが、結果を出している馬が乗り替わりというのは、やはり気になるところですね。
で、そういう観点から行くと、乗り替わりがなく、長い直線で末脚を生かす展開に持ち込んで、持ち味を発揮できそうな馬が、東京プリンセス賞のねらい目になってくるのではないでしょうか。
そんな観点から東京プリンセス賞の推奨馬として推したいのは、
⑬レイチェルウーズ
です。
連勝中の牝馬が一度負けると、そのまま調子を取り戻すまで時間がかかる、とはよく言います。
ただ、前走のレースを見ている限り、明らかに浦和の1600mが合っていなかったのではないでしょうか。
勝負所での不利もありました。
この馬の末脚は大井のような広くて直線の長いコースでこそ。
それは東京2歳優駿牝馬でも証明済み。
前走の敗戦でマークも厳しくなくなるでしょうから、巻き返しが十分ありうると考えます。
それと、こういう時の本田正重騎手は一発狙ってきますからね。
前がやり合う展開になって、崩れたところを外からズドン。
そんなレースになるとみました。
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