無観客競馬が続いています。
他のスポーツや公営競技に比べると、売上面の影響は小さい競馬界。
一部では、「このまま無観客でいいのでは?」なんていう意見も聞こえてきます。
とんでもありません。
競馬はあくまで現地で楽しむものです。
現地に行けない事情がある場合に、やむを得ずネットで買って見るっていうだけで、あくまで現地が基本。
競馬場で馬が走る迫力なくして、何が競馬でしょうか。
一刻も早く、今のこの状況が好転することを願ってやみません。
高知唯一のダートグレードレース・黒船賞
さて、今回予想するのは、高知のダートグレードレース・黒船賞。
高知競馬としては唯一のダートグレードレースです。
かつて高知競馬が経営難に陥り、賞金を出すのも難しくなった時代。
黒船賞を継続するために、ファンに募金を募って賞金を集めた話は有名です。
そんな時代を経て、今や高知は、南関に迫るほどの売上を誇る競馬場になりました。
高知競馬関係者とファンの労苦の象徴とも言える黒船賞。
そんな黒船賞が無観客というのは、なんとも残念なことですね。
せめて、馬と騎手たちによる熱いレースに期待することにしましょう。
出走は12頭。
距離は高知競馬の王道1400m。
出馬表はこちら。
JRAから5頭、地方他地区から3頭を迎えての一戦です。
高知1400mの傾向
さて、黒船賞の舞台となる高知1400m。
普段、一発逆転ファイナルレースなどで、私が一番見ているコースです。
どれくらい見ているかというと、もう、このコースのイメージは脳内で何回も再生することが可能なくらい見ています。
で、それだけ見てるので、傾向も把握できているはずなんですが、
じゃあ傾向は、というと、
その日の馬場による
としか言えません。
すいません、自信たっぷりなことを言っておきながら、こんな結論で・・・。
ホント、馬場次第なんです、この高知1400というコースは。
極めて一般的なことを言うと、外枠有利です。
ただ、それもその日の馬場次第。
いきなり内伸びになったりすることがあるので、よーく、その日のレース傾向を見ておくことが大事です。
ただ、例年の黒船賞を見ていると、特にJRAの騎手なんかは、そんなことお構いなしにテンからバンバン飛ばしていくことが多いですね。
それで、その日タフな馬場だと前が崩れて後ろからの馬に差される。
軽い馬場だとそのまま雪崩れ込む。
こんな感じのレースがいつもの黒船賞です。
正直、地方出身でないJRAの騎手は、高知の仕掛けどころがあまり分からないまま、馬の力に任せて押し切ることが多いですね。
まあ、それでもJRA勢が成績では圧倒していますから、それが正しい乗り方なんでしょうが。
参考レース
12/27 兵庫ゴールドトロフィー(園田1400m)
なんとかかんとか粘りこんだ形のデュープロセス。
それに詰め寄ったイルティモーネとサクラレグナム。
中央馬vs地方馬という構図ではありますが、この3頭の間にレベルの違いはあまり感じられませんでした。
1/19 大高坂賞(高知1400m)
あらためてサクラレグナムの強さを実感させるレース。
ゴール前できわどく迫ったスペルマロンもわずかに及ばず2着。
内でズブく伸びてきたのはウォーターマーズ。
この2頭も十分な競馬をしたと思いますが、内容的にはサクラレグナムが圧倒していると思います。
ちなみにウォーターマーズは、前走だるま夕日賞でいいレースをしましたが、このときは1600m戦。
スペルマロンも含め、おそらく距離が長い方が持ち味が出ると思います。
2/23 フェブラリーステークス(東京ダート1600m)
勝ったモズアスコットはさておき、ワンダーリーデルは2着ケイティブレイブと同じようなところから伸びてきての惜しい4着。
ペースを読み切った横山典弘騎手の好騎乗だったと思います。
ただ、やっぱりこういう府中のような、広い競馬場向きという印象がぬぐえません。
高知でどうでしょうか・・・。
2/2 根岸ステークス(東京ダート1400m)
今回のレースに出走するメンバーからは、テーオージーニアスとワンダーリーデルが出走。
ワンダーリーデルは、フェブラリーステークスで4着には入れるのに、根岸ステークスではなぜ8着なのでしょうか。
脚質的にも、実は1400mは忙しいということなのかもしれません。
小回り、かつ脚の使いどころが難しい高知で果たしてどうでしょうか。
1/18 羅生門ステークス(京都ダート1400m)
1着同着となったこのレース。
その1着になったラプタス。
1400mだけを一貫して使われて、4連勝を飾るとなると、適性はあるんでしょうが・・・。
このレースを見る限り、ダートグレードレースでいきなり勝ち負けになるような「余力」のようなものが感じられません。
成長はあるんでしょうが。
この内容ではちょっと物足りない感じがします。
11/9 武蔵野ステークス(東京ダート1600m)
やっぱりこの武蔵野ステークスを見て思うのですが、ワンダーリーデルは府中のような大箱向きの馬。
コーナーが少ないワンターン向けの馬に思えます。
そしてやっぱり1600mがベストではないでしょうか。
黒船賞の推奨馬
過去5年間の黒船賞の5着以内に入った馬を見ると、のべ25頭中18頭がJRAの馬。
馬券内の15頭を見ても、のべ12頭がJRA勢。
圧倒的にJRA勢が有利なレースとなっています。
そして、もう一つ特徴的なのはリピーターレースであるということ。
昨年まで3年連続で馬券内に入っていたキングズガードをはじめ、2015年、2016年と連覇しているダノンレジェンドなど、上位入線馬がリピーターである割合が異常に高いレースです。
今回のメンバーを見ると、昨年の覇者・サクセスエナジーが参戦していますね。
上記の特徴を踏まえると、盲目的にサクセスエナジーを推奨したくなります。
ダートグレードレース3勝の実績がありますし、1400mはベストの距離。
いくら前走JBCスプリントで大敗とはいえ、メンバー的にかなり軽くなるこのレースなら、
勝ち負けは間違いない、
と思えてきます。
では、サクセスエナジーが馬券外に飛ぶパターンって、どんなパターンが想定されるのでしょうか?
過去、サクセスエナジーが凡走したときを振り返ってみることにしましょう。
その1 左回り
右回りの成績[6.2.1.5]に対し、左回りは[2.1.0.6]
左回りを不得意にしているというわけではありませんが、右回りほどの安定感はありません。
ただ、今回は右回りですから、むしろ安心材料ですね。
その2 GI
GIには2度挑戦して、8着・11着。
典型的なGII・GIII番長というイメージの強い馬です。
なので、GIではない今回は期待が持てそうです。
その3 1番人気か2番人気以外
サクセスエナジーの全成績は23戦8勝。
この8勝のうち、4勝が1番人気、もう4勝が2番人気。
1番人気で馬券外になったのは’18のコーラルSのみ。
人気を集めれば極めて堅実な走りをしてくれる馬と言っていいでしょう。
その4 斤量58キロ
これまで58キロを背負ったときの成績は[1.0.0.2]
お世辞にもいい成績とは言えません。
ただ、唯一勝った1勝が、昨年の黒船賞。
したがって、気にする必要はないデータだと思います。
・・・
というわけで、もはやサクセスエナジーに死角はないと言っても過言ではないと思います。
ここは素直に、きわめて素直に、
⑤サクセスエナジー
を推奨したいと思います。
鞍上の松山弘平騎手も最近好調でノレていますし、ここは連覇濃厚と見ていいのではないでしょうか。
ただ、何度も言いますが、高知は馬場状態が重要。
当日、黒船賞まで4レースしかありませんが、そこで当日の馬場状態を読み切ることにより、予想の精度が上がると思います。
まあ、ほぼ真ん中の枠なので、サクセスエナジーにはあまり影響がないと思いますが・・・。
いずれにせよ、昨年の黒船賞以降、勝ち星から遠ざかっているサクセスエナジー。
復活ののろしを上げるのはこのタイミングではないでしょうか。
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