今年も残すところあとわずかとなりました。
このブログも、年内の更新はこれが最後。
・・・と言いたいところですが、31日に多くの地方重賞が組まれているので、もう何本か予想記事をアップしたいと思います。
ただ、個人的に一番気合が入るレースはこのレース。
高知県知事賞です。
全国の地方競馬で、1年の最後に行われる重賞である高知県知事賞。
高知競馬では、高知優駿と並ぶビッグレースで、1着賞金は800万円!
あ、ビッグレースといえば、黒船賞もありますが・・・。
今年の出走は1頭取り消して11頭。
出馬表はこちらです。
早速、分析に入ることにしましょう。
高知2400mについて
さて、高知県知事賞の舞台である高知2400m。
このコースは1年で、この高知県知事賞の時にしか使われないコースです。
したがって、コースの傾向がつかみづらいコースです。
まして2400mという長距離レース。
非常に予想が難しいですね。
ただ、先日、このブログでも言及しましたが、地方競馬の長距離は中央競馬の長距離とは違います。
何が違うのかと言えば、コース形状。
比較的コーナーがゆったりしている中央競馬に対して、地方競馬は総じて小回り。
コーナーもタイトで、コーナー数も多いのが地方競馬の長距離です。
となると、長距離をこなせるスタミナよりは、コーナーを器用に立ち回れる器用さがモノを言うのが地方競馬の長距離。
血統的に短距離血統だったとしても、これまでのレースの様子から操縦性が高そうな馬であれば、積極的に狙うべきでしょう。
そんな観点から、出走各馬の参考レースを観てみることにしましょう。
参考レース
12/7 横浜特別(高知1600m)
好メンバーが揃っていたこのレース。
スタートダッシュよく飛び出したのは最内枠の高知転入2戦目のツクバロクオー。
道中も自分のペースでレースを進め、3コーナーでは後続を10馬身以上離す楽勝ペース。
いやあ、これは強いなぁと思って見ていたら、直線で猛然と追ってきたウォーターマーズ。
ウォーターマーズ自身は出脚が良くなく、スタート直後から西川騎手が押しているような手応え。
向こう正面でもムチが飛び、まあ、誰が見ても厳しいだろうな、というレースぶりでした。
ところが、直線は一気の末脚。
勝ちタイムも1分44秒9と、1分45秒台を切ってきました。
とにかくズブいという印象ですが、口向きが悪いとかそういう感じではありません。
それ故に長距離は合っていそうだな、という印象です。
12/7 A-2(高知1600m)
イッツガナハプンなど、歴戦の兵が揃っていたこのレース。
3枠からスタートダッシュを決めたのは門別からの転入初戦だったモルトベーネ。
高知1600m特有のスタート直後のコーナーをもろともせず先手を奪います。
このモルトベーネに食らいつく他の各馬。
突かれる形になったモルトベーネ。
決してレース展開としては楽ではない印象を受けました。
しかしながら、3〜4コーナーでスパートすると、後は楽な手応え。
直線では赤岡修次騎手が場内モニターで後続を確認するほどの余裕がありました。
さすがは中央重賞勝ち馬。
走りが素軽いですね。
12/7 高知県山茶花特別(高知1600m)
高知1600mはスタート直後にコーナーがあります。
この最初のコーナーの入り方がその後のレース展開を左右します。
スタート直後、インを取りたかったスペルマロン。
ところが他の馬の騎手たちはインを空けません。
やや手綱を引っ張りながら外を選択した倉兼騎手。
ここまではチグハグな競馬でした。
ところが、外に出してからのスペルマロンの手応えが抜群。
のびのび走っているとはまさにこのこと。
スピードが違うと言わんばかりの手応えで、最後までバテることなく圧勝。
モンドクラッセやキープインタッチなどの実力馬がいて、決して楽なメンバー相手ではなかったと思います。
それでこのパフォーマンスができるんですから、実力はかなりのものと言っていいでしょう。
高知県知事賞の結論
距離にだまされてはいけない
繰り返しになりますが、2400mという距離に騙されてはいけません。
あくまで小回りコースが得意な馬が有利。
これを念頭に置いて推奨馬を決めていきたいと思います。
参考レースが重要
で、今回の高知県知事賞を予想する上でもう一つ重要な要素は参考レース。
上記3つの参考レースが重要です。
何故なら、この3つのレース。
同じ日に行われていて、全て同じ距離で行われています。
これはとても大事な要素です。
普通、同じコースで行われた前哨戦があっても、日が違うことがほとんどです。
日が違う、ということは、馬場の傾向も違います。
したがって、単純比較が一概にはできません。
ところが、今回の3つの参考レースは、同じ日に行われているので、比較が容易です。
厳密にいうと、レースごとにメンバーが違い、ペースも違うので、単純比較は危険です。
しかしながら、共通点が多いという点では、比較はしやすい、ということは言えます。
最重要参考レースは?
で、その3つのレースで一番いい内容だったレースはというと、モルトベーネが勝った11RのA-2戦でしょう。
とにかく一番厳しいレースだったのはこのレースだと思います。
結果はモルトベーネの圧勝ですが、そのモルトベーネを各馬が倒しに行ってのモルトベーネの圧勝ですからね。
横浜特別にしても、高知県山花茶特別にしても、一頭強い馬がいて、その馬が能力の違いでハナに立つレース。
まあ、結果的にツクバロクオーは負けましたが…。
タイム的には横浜特別が一番いいタイムではありましたが、内容的にはA-2戦だと評価します。
当然、一番内容が評価されるレースを制した、
①モルトベーネ
が推奨馬に相応しいですね。
そもそも、中央重賞勝ち馬ですし、門別でもタービランスらを退けて勝つなど、能力が違います。
スペルマロン(中央2勝クラス)や、ツクバロクオー(中央3勝クラス)、ウォーターマーズ(中央1勝クラス)とは地力が違います。
それでもピオネロ(中央オープン)のように、高知コースに合わない(というより、別の理由がピオネロにはありそうですが…)馬もいるわけですが、モルトベーネはすでに高知にも合うことが実証済み。
馬体重が大幅にアップしている、とかそういうことがなければ、鉄板と言えるでしょう。
というわけで、2019年最後の重賞・高知県知事賞は、モルトベーネで勝負です!
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