中央競馬の1年の総決算が有馬記念なら、地方競馬の1年の総決算は東京大賞典です。
いや、ホープフルSがあるじゃないか!
とか、
高知県知事賞だろ!
とか、そういう野暮な話はおいといて、やっぱり世間的な注目を集めるのは有馬記念と東京大賞典だと思います。
その東京大賞典ですが、今年は日曜日開催ということもあってか、史上初・地上波でのテレビ中継が行われます。

日頃、日の目をみることが少ない地方競馬。
地上波放送があれば、地方競馬全体に対する世間の目も変わるかもしれません。
ぜひ、中身の濃い放送にしてもらいたいと思います。
好メンバーが集結
さて、その東京大賞典ですが、今年もかなりの好メンバーが揃いました。
中央勢が好メンバーなのはいつものことですが、今年は地方勢も豪華。
大井2000mというダートのチャンピオンコースで、好メンバーが戦う東京大賞典。
否応なしに盛り上がりますね。
出走表は以下の通りです。
出走表が思ったより早く出たので、予想も早く公開できることになりました。
それでは、参考レースを観ていくことにしましょう。
参考レース
12/4 勝島王冠(大井1800m)
南関の中距離レースではこれ以上ない!というくらいの好メンバーが揃った勝島王冠。
接戦が予想された中で、圧勝を飾ったのがモジアナフレイバー。
あまりの強さに、
「この馬なら東京大賞典も・・・」
と思ったファンは少なくないはず。
ここにきて、どんなレース展開でも上位に来れる、安定感が出てきたと思います。
負かした相手がノンコノユメとサウンドトゥルーであることを考えると、本番でも十分勝負になるでしょう。
12/1 チャンピオンズカップ(中京1800m)
クリソベリルの強さが際立っていたレース。
ただ、食い下がったゴールドドリームは、
やっぱり強いなぁ、
という印象を残しました。
世界のデットーリが騎乗したオメガパヒューム。
手ごたえ抜群で4コーナーを回りましたが、前が壁。
外に出した時にはすでに前との差を詰められる状況にありませんでした。
ただ、右回りに替われば当然巻き返してくるだろうというのが大方の見方。
このレースのオメガパヒュームは参考外と見ていいでしょう。
11/28 浦和記念(浦和2000m)
このレースのケイティブレイブは正直、軽視していました。
ドバイで開腹手術を行って、帰国して以来のレース。
無事に回ってくれば十分だと思っていました。
しかもスミヨン騎手が急遽乗れなくなり、御神本騎手への乗り替わり。
浦和ではほとんど乗らない御神本騎手。
さすがに厳しいんじゃないかと思っていましたが、なんのその。
力の違い、実績の違いを見せつけましたね。
御神本騎手も、なんだかんだ言って、最近浦和でよく勝っています。
この馬、東京大賞典は2年連続で3着。
今の状態と大井をよく知るパートナーなら、上位進出は間違いないでしょう。
11/4 JBCクラシック(浦和2000m)
ゴール前、チュウワウィザードとオメガパヒュームの接戦となったこのレース。
結果、オメガパヒュームは2番手に甘んじましたが、左回りでもやれることを十分示したと思います。
このJBCクラシックでの走りと、チャンピオンズカップの走りを見る限り、オメガパヒュームは充実の一途。
連戦の疲れさえなければ、今回のレースでも中心に据えざるを得ません。
10/14 マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡1600m)
サンライズノヴァが吉原騎手の好騎乗により突き抜けたこのレース。
3着ゴールドドリームはいつもの力強さがなかった印象。
一方、4コーナーで外を回りながらも力強く伸びた4着のモジアナフレイバー。
右回りと左回りの違い、距離の違いこそあれ、モジアナフレイバーにはゴールドドリームと同等の力がある。
そんなことを証明するレースがこのマイルチャンピオンシップ南部杯だと思います。
6/26 帝王賞(大井2000m)
チュウワウィザードとオメガパヒュームは4戦連続して同じレースに出ています。
平安S チュウワ1着/オメガ3着
帝王賞 チュウワ2着/オメガ1着
JBC チュウワ1着/オメガ2着
チャンピオン チュウワ4着/オメガ6着
着差とかはいろいろありますが、こうしてみるとオメガパヒュームとチュウワウィザードはほぼ互角の力関係と言えるでしょう。
ただ、両馬に決定的な差がついたタイミングが一度ありました。
それがこの帝王賞。
今回と同じ舞台になります。
やっぱり巷で言われている通り、オメガパヒュームのベストの条件は大井2000mなのでしょうね。
東京大賞典の結論
東京大賞典は堅く収まることが多いレース。
そう巷では言われています。
その理由は、極めてフェアなコースだからではないでしょうか。
スタート直後の直線も長い。
コーナーは4回だけ。
最後の直線も長い。
きわめて紛れが起きにくいコースです。
それゆえ、僕はこの大井2000mこそが、中央・地方を含めたダートの
「チャンピオンコース」
だと思っています。
したがって、実力上位馬が順当に結果を出す、という前提で考えていいレースが東京大賞典だと思います。
では、今回のメンバーで実力上位馬はどの馬か。
これは明らかにオメガパヒュームですね。
目下、大井2000mでは[2.1.0.0]とパーフェクト連対。
しかも3戦いずれもGIレースです。
ここ2戦のレースを観ても、得意とする右回りならば巻き返してくるだろうという期待を抱かせる走り。
馬券内は堅そうだ・・・と思うのですが、好事魔多し。
ここまでわかりやすく条件が整っているときって、逆に怪しく感じたりします。
特に注意したいのは短いレース間隔。
連戦の疲れが残っていなければ迷いなく推奨したい一頭なのですが・・・。
では、これらの馬に次いで実力がある馬。
これはケイティブレイブでしょう。
こちらはGI・3勝馬で、ドバイで受けた開腹手術明けの浦和記念を圧勝。
このとき手綱をとった御神本騎手が、今回も手綱をとります。
浦和記念のケイティブレイブしかり、先日の名古屋グランプリのデルマルーヴルしかり。
マイルチャンピオンシップ南部杯のサンライズノヴァの鞍上も吉原騎手でしたよね。
ここ最近の傾向を見る限り、ダートグレードレースにおける、
地方騎手×中央馬
は鉄板です。
というわけで、参考レースをたくさん見た割には、あっさりとした結論になりました。
東京大賞典の推奨馬は、
②ケイティブレイブ
です。
そもそもこの馬、ダートの右回りでは2017年5月の平安Sで5着に敗れて以降、15戦して1度も馬券外になっていません。
生涯でも35戦して、右回りで馬券外になったのは、新馬戦の芝のレースと17年の平安Sのみ。
35戦して馬券外になったのはたったの9回ですが、その9回中7度が左回りなんですね。
ということは、右回りである今回は馬券外になることは考えづらい、という結論に至りました。
まして鞍上は、天才・御神本訓史騎手。
前走、テン乗りできっちり勝ち切ったコンビが、暮れの舞台でも躍動するとみて推奨しました。
枠的にもすぐにインを確保しに行くことが可能な2枠2番。
オメガパヒュームもさることながら、ケイティブレイブも好走条件がそろっていると思います。
そんなわけで、東京大賞典。
非常に堅いレースになりそうだと感じるのは私だけでしょうか。
まあ、せっかく地上波で放送するくらいですから、有力馬同士の力と力のぶつかり合いを演じて、結果、堅く収まるのならば万々歳ではないでしょうか。
特ににわか競馬ファンの方にとってはベストな結末だと思います。
そんな結末になることを心より期待したいと思います。
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